2026年ベトナムの祝祭日ガイド|行事の由来から最新イベント日程まで

ベトナムの祭日・休日について

ベトナムの祝祭日は、大きく分けて「新暦(太陽暦)に基づく固定の祝日」と、「旧暦(太陰太陽暦)に基づく移動する祝日」の2種類があります。日々の生活やビジネスシーンでは世界標準の新暦が使われていますが、民族的な伝統行事や重要な祭礼の多くは旧暦を基準としているため、毎年日付が大きく変動するのが特徴です。

旧正月である「テト(Tet)」について

年間を通じてベトナムで最も重要かつ盛大な祝日は、旧正月である「テト(Tet)」です。この期間は単なる休暇ではなく、ベトナム人にとって家族の絆を再確認し、先祖を祀る神聖な時期とされています。テトを含む主要な祝日の日程は、前年の秋頃にベトナム政府から正式に発表されますが、特に休暇の長さは国民の帰省や旅行計画に直結するため、毎年社会的な関心事となります。

2026年のカレンダーでは、2月16日(月)が旧暦の大晦日、2月17日(火)が元日に当たります。政府の決定により、2月14日(土)から2月22日(日)までの計9連休となることが確定しており、この期間は交通機関や宿泊施設が極めて混雑し、多くのお店が休業するため旅行の際は注意が必要です。

ベトナムの勤務体系と週休制度

ベトナムの勤務体系と週休制度についても知っておく必要があります。官公庁や銀行、外資系企業の多くは「土日休み」ですが、地場企業や工場、商店などでは依然として「土曜出勤(日曜のみ休み)」が一般的です。

ベトナムの労働法では、祝日が「その人の週休日」と重なった場合にのみ振替休日が発生します。そのため、土日休みの職場の人は祝日が土日のどちらに重なっても連休(振替休日)になりますが、土曜出勤の職場の人は、祝日が日曜日に重なった場合のみ月曜日が振替休日となります。政府が発表する「公式な連休スケジュール」は、主に土日休みの公的機関を基準としているため、民間企業では業種によって連休の長さが異なる点に注意が必要です。

2026年でいえば、4月のフンヴオン記念日が日曜日のため翌月曜日が休みとなり、連休が発生します。

なお、ベトナムでは特定の省や都市だけに適用される「公的な地方休日」という制度はありません。祝日は常に全国一斉です。ただし、各都市には「ハノイ解放記念日(10月10日)」や「ダナン解放記念日(3月29日)」といった地域固有の記念日があり、公休にはなりませんが、その都市限定で大規模なパレードや花火などの祝賀イベントが盛大に催されます。旅行を計画する際は、訪れる都市の記念日を把握しておくことで、より深く現地の熱気に触れることができるでしょう。  

2026年版ベトナムの祝祭日/休日/記念日

※赤字が国が定めた祝日です。

2026年1月1日(木)元日 / New Year's Day / Ngày đầu năm
新暦(グレゴリオ暦)の新年元日も国の祝日です。ベトナム各地で新年を迎えるカウントダウンイベントがあり、年が開けると、花火が打ち上げられます。新暦元日から、テト(旧正月)が来るのを心待ちにする雰囲気に包まれてきます。
2026年1月30日(金)ドンダ祭り / Dong Da Festival / Lễ hội Đống Đa
旧暦の12月12日の日、中国・清の時代に大軍を撃破したビンディン省出身のクアンチュン帝を偲ぶお祭りです。ハノイ市、ビンディン省で祝われます。
2026年2月3日(火)共産党設立記念日 / Communist Party of Vietnam Foundation Day / Ngày thành lập Đảng Cộng sản Việt Nam
1930年2月3日、ホー・チ・ミンがベトナム共産党を創設したことを記念する日です。ベトナム全土で赤い党旗が掲げられ、テレビや新聞では党の歴史を振り返る特別番組が放送されます。政治的に非常に重要な節目とされ、各地で記念の式典や文化イベントが開催されるのが恒例となっています。
2026年2月10日(火)台所の神様の日 / Kitchen Gods' Day / Ông Táo
旧暦12月23日の日、かまどの神様を天に送る日です。テト(旧正月)の一週間前にあたり、この日からテトの雰囲気が本格的に始まります。
2026年2月14日(土)~2月22日(日)テト(旧正月)/ Lunar New Year / Tết Nguyên Đán
テトは年間を通じてベトナムで最も重要な祝日です。2026年2月16日(月)が旧暦の大晦日にあたり、2月17日(火)が旧暦元日です。テト休暇の2026年2月14日(土)~2月22日(日)までの9連休となります。
テト(旧正月)前から、街中はテトの飾り付けで溢れかえり、お祭りムードが高まります。ベトナム各地でカウントダウンイベント、打ち上げ花火があります。カウントダウン・イベントが終わると、多くのお店やレストランは休業します。また、ベトナム人の帰省ラッシュで、交通機関やホテルは大混雑し、値段も高騰します。テト期間中、ベトナムを旅行される方は注意が必要です。
2026年3月上旬〜中旬頃 ホーチミン市・アオザイフェスティバル / Ho Chi Minh City Ao Dai Festival / Lễ hội Áo dài Thành phố Hồ Chí Minh
ホーチミン市で毎年開催される大規模な観光イベントです。アオザイのパレードや展示が行われ、華やかで見応えがあります。
2026年3月8日(日)国際婦人デー(国際女性の日)/ International Women's Day / Ngày Quốc tế Phụ nữ
1904年3月8日にニューヨークで、女性労働者が婦人参政権を要求してデモを起こしたことを受けて、1910年にドイツの社会主義者・クララ・ツェトキンが「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」記念日として提唱。ベトナムでは、男性が女性に花やプレゼントを贈ったり、感謝を込めて女性に代わって家事などをする日となっています。
2026年4月26日(日)フンヴォン記念日 / Hung Vuong Day / Giỗ Tổ Hùng Vương
旧暦の3月10日の日に、伝説上の建国の祖であるフン・ヴオン王を祭る日です。北部フート省のフン王神殿では、国家主席ら指導者も参列する極めて大規模な祭典が行われ、ベトナム各地から多くの参拝客が訪れます。2007年3月28日に正式に祝日となりました。旧暦のため毎年、日付が変わります。
2026年4月27日(月)フンヴォン記念日(振替休日)
2026年のフンヴォン記念日が日曜日にあたるため、月曜日が振替休日となります。
2026年4月30日(木)戦勝記念日(南部解放記念日) / Victory Day / Ngày Thống nhất đất nước
1975年4月30日に旧ベトナム共和国の首都サイゴンが陥落し、ベトナム戦争が終結したことを記念する国の祝日です。南部解放記念日とも呼ばれています。ホーチミン市の統一会堂前では大規模な式典が行われ、街中が金星紅旗(ベトナム国旗)で赤く染まる様子は圧巻です。
2026年5月1日(金)メーデー(国際労働日) / May Day / Ngày Quốc tế Lao động
5月1日は世界各地で、労働者の日、あるいは夏の訪れを祝う日となっていますが、ベトナムでも国の祝日となっています。
2026年5月7日(木)ディエンビエンフーの対仏戦勝記念日 / Dien Bien Phu Victory Day / Ngày Chiến thắng Điện Biên Phủ
フランスとの第一次インドシナ戦争中、最大の激戦となった1954年のディエンビエンフーでの戦いに勝利したことを記念する日です。ヴォー・グエン・ザップ将軍の指揮下、ベトナム軍がフランス軍を撤退に追い込んだ歴史的な勝利を祝います。ディエンビエンフー市を中心に、全国各地でパレードや記念式典が盛大に執り行われます。
2026年5月31日(日)釈迦誕生日 / Buddha's Birthday / Lễ Phật Đản
お釈迦様の誕生日は、ベトナムでは他の東南アジア諸国と同様、国際標準である「旧暦4月15日の満月」をメインにお祝いするのが一般的です。一方、中国や韓国では、伝統的な「旧暦4月8日」を維持しています。ベトナムでは中国や韓国と同じく伝統的な旧暦4月8日も重視されており、この1週間をお祭り期間とする寺院も多くあります。旧暦基準のため毎年日付が変動します。なお、日本では新暦の4月8日に固定してお祝いしており、灌仏会(かんぶつえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、花祭(はなまつり)といった名称で呼ばれています。
2026年5月19日(火)ホー・チ・ミン主席誕生日 / Ho Chi Minh's Birthday / Ngày sinh Chủ tịch Hồ Chí Minh
ベトナム民主共和国の建国に最大の寄与をし、初代国家元首となったホー・チ・ミン(1890年~1969年)の生誕を祝う記念日です。
2026年6月1日(月)国際子供の日 / International Children's Day / Ngày Quốc tế Thiếu nhi
祝日ではありませんが、ベトナムでは子供を大切にする文化が強く、各地の公園や商業施設で子供向けのイベントが開催されます。
2026年6月19日(金)端午節 / Double Fifth Festival / Tết Đoan Ngọ
日本では新暦の5月5日が「端午の節句」として子どもの日となっていますが、ベトナムでは旧暦5月5日が家族の安全を願う日です。別名「虫退治の日」。体内の寄生虫を殺すために、もち米の発酵食品や米麹、果物を食べる習慣があります。ちまきを食べるのは日本と同じです。
2026年6月28日(日)家族の日 / Vietnamese Family Day / Ngày Gia đình Việt Nam
2001年に制定された比較的新しい記念日で、家族や祖先から受け継いできた伝統的な価値観を大事にする日です。核家族化が進む現代においても、この日は家族全員で食卓を囲んだり、感謝を込めてプレゼントを贈り合ったりする大切な機会となっています。
2026年6月〜7月頃 ダナン国際花火大会 (DIFF) / Da Nang International Fireworks Festival
ダナンで数週間にわたって開催される世界的なイベントです。世界各国のチームが花火の美しさを競い、夜のハン川が非常に賑わいます。
2026年日程未定 フエ・フェスティバル / Hue Festival / Festival Huế
2年に一度開催されるベトナム最大級の文化・芸術祭です。2026年は開催年にあたり、古都フエで王宮儀式の再現や国内外のアーティストによる公演が行われます。
2026年7月27日(月)戦死者追悼の日 / Remembrance Day / Ngày Thương binh Liệt sĩ
国家に貢献した英雄烈士や傷病兵を敬い、追悼する日です。ベトナム各地の烈士墓地では、政府高官らによる献花式や、香を焚いて霊を慰める式典が行われます。国のために尽力した人々への感謝を忘れず、平和を再確認する日として国民に広く認識されています。
2026年8月19日(水)八月革命勝利記念日 / August Revolution Day / Ngày Cách mạng Tháng Tám thành công
1945年8月19日にベトミンが蜂起し、ベトナム帝国(阮朝)を倒してハノイを制圧した8月革命を記念する日です。日本の敗戦という劇的な情勢変化の中で行われたこの革命は、その後の独立宣言へと繋がる歴史的な転換点となりました。
2026年8月29日(土)~9月2日(水)建国記念日(独立記念日)/ National Day / Quốc khánh
1945年9月2日に正式にベトナム民主共和国の独立宣言がなされ、ベトナム社会主義共和国が建国したことを祝う日です。 2026年は建国記念日に伴う休日が延長され、8月29日(土)から9月2日(水)までの5連休となります。
2026年9月3日(木)ベトナム音楽の日 / Vietnam Music Day / Ngày Âm nhạc Việt Nam
音楽芸術の活動を奨励する日で、音楽イベントが開催されます。1960年9月3日、ハノイ市で第3回共産党大会開催を祝して故ホー・チ・ミン主席が合唱団と管弦楽団を指揮して、「結団(Ket doan)」を歌ったことに由来します。
2026年8月27日(木)中元節 / Tet Trung Nguyen / Lễ Vu Lan
旧暦7月15日に祖先の霊を弔う祭日です。食べ物や果物をお供えして仏教寺院に参拝します。国の祝日ではありませんが、大きな寺院近辺では、多くの人出で賑わいます。
2026年9月25日(金)中秋節 / Mid-Autumn Festival / Tết Trung thu
旧暦の8月15日が中秋節です。日本では“お月見を楽しむ日”ですが、ベトナムでは子孫繁栄を願う日で、満月の下で子が踊ったりと子供たちが主役の日です。街には赤い看板を提げた月餅屋が登場し、様々な具材を使った月餅が登場します。
2026年9月〜10月頃 サイゴン・プライド / Saigon Pride
LGBTQ+の多様性を祝うイベントで、近年ホーチミン市を中心に規模が拡大しており、現代的なベトナムの多様性を象徴するイベントの一つです。
2026年10月10日(土)ハノイ解放記念日 / Hanoi Liberation Day / Ngày Giải phóng Thủ đô
ハノイ市の解放を記念する日です。国旗を掲揚する習慣があります。
2026年10月20日(火)ベトナム女性の日 / Vietnam Women's Day / Ngày Phụ nữ Việt Nam
ベトナム女性組合が1930年に発足したことを記念する日です。
2026年11月20日(金)教師の日 / Teachers' Day / Ngày Nhà giáo Việt Nam
お世話になっている教師、先生に感謝を捧げる日で、ベトナムでは非常に重要な記念日となっています。子供たちは先生に花を渡したり、父兄が子供の先生に贈り物をする習慣があります。
2026年11月23日(月)ベトナム文化遺産の日 / Vietnam Cultural Heritage Day / Ngày Di sản Văn hóa Việt Nam
ベトナムの文化遺産に対する意識を高める日として、2005年に制定。全国で文化遺産に因んだ記念行事などが催されます。
2026年12月22日(火)ベトナム人民軍創設記念日 / People's Army Day / Ngày thành lập Quân đội nhân dân Việt Nam
1944年12月22日のベトナム解放軍宣伝隊(ベトナム人民軍の前身)の設立を記念する日です。単なる軍の記念日ではなく、国防と平和の重要性を再確認する日として、全国各地で退役軍人との交流会や文化イベント、スポーツ大会などが開催されます。
2026年12月25日(金)クリスマス / Christmas / Giáng sinh
イエス・キリストの生誕を祝うクリスマスは、国の祝日ではありませんが、ベトナム各地でクリスマスツリーが飾られ、クリスマスカードを送る習慣があります。
2026年12月31日(木)大晦日 / New Year's Eve / Tất niên
新暦の大晦日は、ベトナムの多くの企業や商店は通常通り営業していますが、夜になると街の雰囲気は一変します。ホーチミンやハノイなどの大都市中心部では、大規模なカウントダウンコンサートや花火の打ち上げが行われ、深夜まで若者や家族連れで埋め尽くされます。テト(旧正月)を重視する伝統は根強いものの、近年は新暦の年越しを華やかに祝う文化も定着しており、新年の幕開けを活気とともに迎えることができます。